スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
-------- : スポンサー広告 :

ノットオンリーホムセン、バットオールソ西友

先日自転車を盗まれてしまいました。
さすが生き馬の目を抜く東京です。
アパートの奥まったところに駐輪させてあるからいいだろうと思い鍵をかけなかった私がアホでした。

そもそも私の出身地は山だったので町内に傾斜が多く、
小学4年生になる迄は公道で自転車に乗る許可がもらえず、
さらには車移動が主流である為に自転車をこいでいる人間の姿はあまり見かけることがなく、
かなり目立つので盗難などしてもすぐに素性が知れてしまうに違いなく、
各個人が有する自転車にかなりのパーソナリティーが付加されている状態だったので
「自転車の盗難」というものに対してリアリティーを感じることができなかったのです。

東京に越したばかりのころは、あまりに自転車が日常に溶け込んでいるので驚きました。
また、あまりに平らな土地が無限に続くので恐れを抱きました。
遮蔽物に突き当たる迄延々真っ直ぐな地面が続いている状況は私にとっての非日常であって、
歩けど歩けど上りも下りもしない地面を踏みしめていると平衡感覚やら現実感やら裏切られて
わけわからなくなっていくのです。(流石にもう慣れました)

自転車がないとアルバイト先へ行くときに徒歩で向かわなければなりません。
アルバイト先は自宅から隣駅の近くにあるので、ガード下を歩けば問題ないのですが、
アルバイト終わりの深夜二時に足音がカツンカツン冷たく響くグレイッシュな空間を
ひとりで歩くのは怖い、と思っていたらアルバイト先の先輩が自宅付近まで送ってくれるようになりました。
非常にありがたいのですが、問題は私が先輩の優しさにあぐらをかき、自転車の購入を先延ばしにしてしまった点で、
流石に「自転車まだ買わないの?」っていう雰囲気が感じられたので早速自宅付近の小規模なホームセンターのような店で買うことにしました。

最初にホームセンターに行った時は時刻が午後8時45分くらいだったのですが、ホームセンターの営業時刻が9時までだったので、店員の方に
「すみませんが、日を改めてお越しいただけますか?」
と、言われてしまいました。

営業時間の確認を怠った私の失敗です。

ただこれで時間の確認はできたので、日を改めて閉店の2時間前くらいに再びホームセンターへ行きました。

しかしながら、そこに大きな誤算があったのです。

先日ホームセンターに行った際に、店員に一番安い自転車はどれか聞いたことろ、8900円のものが安い、と確認がとれていました。
ところが店内のどこを見渡しても8900円の自転車が存在しないのです。

また盗難の憂き目に遭うかも知れないのに高い自転車を買うのは嫌だ。

しかたがないのでレジの人にスポーツ担当の店員を内線で呼び出してもらい、くだんの自転車の所在を伺ったところ…


「8900円の自転車は、全て売り切れました。次の入荷はいつになるか分かりません」


との返答が返ってきてしまったのです。これには参りました。
先輩が表情に苛つきを滲ませる瞬間を目撃したくない。

そこで現時点で店内にある自転車の中で一番リーズナブルなものを紹介してもらったのですが、
なんか13,000円くらいするんですよ。急に。
まあでもその分品質的に何かしら優れているポイントがあるに違いない筈で、
購入時に私がそのポイントについて説明を受け納得すれば
むしろ値段の分だけ良いものが手に入るのだから何も問題はないのです。

私はスポーツ担当の店員の方に、8,900円の自転車との違いを尋ねました。

すると店員は、

「正直違いはほとんどありません。強いて言えばかごが多少大きいくらいでしょうか。それも使い方によりますし、小さいと思ったらそのときに取り替えればいいですよね」

とか言うんですよ。忌憚がなさすぎる。

小規模なホームセンターの店員の気さくな接客スタイルが仇となり購入の機会を逃しました。
初回に訪れた際に8,900円の自転車の存在を知ることがなければ購入できていたかも知れません。
しかし私は既にアダムの知恵の実を食してしまった。後には引けない。ネイキッドになれない。
店員の

「今月中には入荷のチャンスがあるかもしれません…」

という、「チャンスがあったとしても、それを生かせるかどうかはその時の我々の気分次第…」とでも言わんばかりの曖昧の極み的情報にすがる他ないので、しばしばホームセンターの動向を伺いつつ
同時にバイト先に行くときに毎回おもしろい漫画やCDなどを持参し先輩の機嫌を伺おうと思う次第です。



追記

とうとう仏ゲージを完全消費した私は、先輩に家まで送ってもらえなくれなくなったのでホームセンターはやめてSEIYUで自転車を買いました。自転車コーナーはSEIYUの4階にありました。購入後、店員に「はい、どうぞ」と言われました。何が「はい、どうぞ」だ、と思ったのですが、本当に「はい、どうぞ」という感じであって、受付での購入手続き後はもう知らん、勝手にもってけドロボーみたいな感じでSEIYUに置ける4階のフロア、主催者側であるところの商品、店員、SEIYUグループの諸々、の側の世界と、「購入手続き」という現象を通して持っていた緩やかなつながりは唐突に断ち切られてしまい、「消費者」という名の修羅の世界に自転車と共に放り込まれたのです。私は、あまりに唐突に。そしてこの修羅の世界、カカクヤスクの世界、「やすさ世界一」を標榜するSEIYUにおいて阿修羅であるところの我々消費者は、常にソリッドであらねばならない、エッジィであらねばならないという集団無意識的ペルソナに基づいた行動原理を旨とせなばならないのにも関わらず、この、アホみたいな顔。そして新品の自転車。「にんじゃりばんばん」のクラシック調アレンジをバック・グラウンド・ミュージックとして…今度はSEIYU消費者らの仏ゲージが音を立てて削られていると感じました。木綿豆腐、絹豆腐を両手に抱え重さを比べる主婦、仏壇用の菊の花を念入りに選ぶババア、試供用化粧品でマジメイクするJK、SEIYUにおいてのあらゆるエッジィであるとかソリッドであるとかが一時的にその対象を「ヤスイカカク」から「SEIYUの店内、しかも4階で自転車を乗り回すアホ」であるところの私に対して発せられたのです。
スポンサーサイト
2013-01-24 : 未分類 : コメント : 0 : トラックバック : 0 :
ホーム

プロフィール

shizu

Author:shizu
水野静(みずの しず)
twitter:320_42

最新トラックバック

カテゴリ

検索フォーム

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード

QR
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。